【会計士インタビュー】匿名編 Vol.3

# 会計士インタビュー

Kさん　40代男性

監査法人から独立したKさんは、独立時に前職（独立系コンサル会社）のクライアントから指名を受けたため、特に営業活動を行うことなく案件を獲得しました。監査法人や独立系コンサル会社で培った業務の知見を活かし、スムーズに独立後の業務をスタートさせましたが、コロナ禍と重なり、リアルな営業活動が制限される不安を抱えていました。

そこで、さらなる業務の幅を広げるため、会計士.jobにWEB検索で登録。内部監査やJ-SOX業務を実施し、ブリッジマネージャーからの声かけを中心に案件を担当しています。何か要望があれば積極的にマネージャーへ伝えているため、特に困ることなく案件を進められる環境が整っていると思います。

【独立を目指す方へのアドバイス】

独立への準備は人それぞれだと思うが、営業活動ゼロでの独立は稀なケースであり、事業会社やコンサル会社を経験し、幅広いスキルを習得してから独立するのが望ましいと私は思います。また、案件を丁寧にこなすことで人脈を広げ、安定的な業務基盤を築くことが重要です。

Tさん　30代男性

Tさんは2009年に監査法人へ入社し、10年間の経験を経て2019年に独立。退職後は半年間の休養を経て、2020年初めから営業活動を再開しようとするも、コロナ禍の影響でさらに活動を控えることに。その後、オンラインで情報収集を進める中で会計士.jobを知り、登録したことが独立後のキャリアの転機となりました。

監査法人時代はIT監査やアドバイザリー業務に携わっていたものの、独立後の業務内容に迷いがあったTさん。しかし、会計士.jobを通じてIT監査の需要を知り、スキルを活かせる案件に携わることで、自身の強みを明確に。現在はIT監査だけでなく、IPO支援や内部統制構築など幅広く活動しています。

【独立を目指す方へのアドバイス】

独立後は意外と案件がないわけではないので、チャンスがあれば積極的に挑戦してみるのが大事。特に自分の強みを明確にし、それを活かせる分野を見つけることが成功の鍵だと思います。

Tさん　40代男性

2020年10月に独立を決意したTさん。コロナ禍で営業活動が難しい中、①監査法人の非常勤業務、②知人からの業務依頼、③会計士.jobの活用と3本の柱を軸に、会計・税務の両面で収益基盤を築きました。しかし、非常勤業務は元々のクライアントとの調整が必要で、稼働がない月もあるなど、フリーランスならではのリスクも実感しました。

独立後は、体調管理や自己責任の重さを痛感し、知識のアップデートを欠かさず行いながら業務に対応。また、独立前からフリーランスの実情を学び、人脈形成に努めていました。特に、事業会社の経験が活きたと実感しており、監査する側・される側の双方の視点を持つことでクライアントとの橋渡し役を果たし、泥臭い実務にも柔軟に対応できる強みを発揮しています。

【独立を目指す方へのアドバイス】

会計監査は大前提にあるスキルであり、まずは基礎固めが何よりも重要だと思います。M&Aなどの花形業務に携わるにも、監査で培う基礎があってこそ活躍できるため、監査法人での経験をしっかり積むことを推奨します。

Fさん　30代男性

大手監査法人で10年間監査業務に従事し、最後はアドバイザリー部門に所属していたFさんは、コロナ禍の最中に独立を決意。親族の税理士法人に籍を置きつつ、自身は会計士業務に重点を置く形で活動を開始しました。当初は監査法人時代のクライアントのアドバイザーとして小規模案件からスタートし、少しずつ顧客を開拓。信用を得ることの重要性を痛感しながらも、着実に実績を積み重ねていきました。

個人での案件獲得の難しさを感じていたことから、会計士.jobに登録。登録後は未経験分野の案件にも挑戦する機会があり、新たな知見を得ることができました。ただし、監査法人経験者が未経験のデューデリジェンスやバリューエーション業務に応募する際のハードルの高さを感じることもあり、未経験者が経験を積みやすい仕組みの必要性を実感。例えば経験者と未経験者のペアで案件に取り組む機会を増やすこと等、会計士.jobへの要望もいただきました。

【独立を目指す方へのアドバイス】

独立を目指すなら、まずはプラットフォームを活用し、経験を積みながら徐々に活動の幅を広げるのが賢明です。案件の獲得は簡単ではなく、多くは紹介によるもの。そのため、一つひとつの仕事を真摯に対応し、信頼を積み重ねることが重要です。また、リモート案件が増えているものの、私の場合にはクライアントと直接会う機会を大切にすることで、顔を覚えてもらい、より強固な関係を築くことを意識して活動しています。