女性会計士コラム
公認会計士による新規上場企業の財務分析【ユニフォームネクスト株式会社】
公認会計士の視点から、今注目の新規上場企業を紹介し、財務分析を行います。
飲食店ユニフォームをはじめとした、作業服、事務服、レインウェアの通信販売を扱うユニフォームネクスト株式会社について企業分析を行いました。
平成24年12月期から平成28年12月期(以下、当期)までの財務情報を用いて、公認会計士の視点から財務分析を行いました。
会計士の5期間財務分析
飲食店ユニフォームをはじめとした、作業服、事務服、レインウェアの通信販売を扱うユニフォームネクスト株式会社について企業分析を行いました。
会社名 | ユニフォームネクスト株式会社 |
証券コード | 3566 |
市場 | 東証マザーズ(上場:2017年7月19日) |
業種 | サービス業 |
事業内容 | 業務用ユニフォームの通信販売 |
設立 | 1994年4月21日 |
従業員数 | 59名(2016年12月現在 |
代表取締役社長 | 横井 康孝 |
事業戦略 | 対象顧客の絞込みと自社スタッフによるサービスや物流などにより他社との差別化を図りながら、全国の中小企業や個人への業務用ユニフォーム等を販売 |
会計士の5期間財務分析
売上推移
- 過去5年間の売上高は右肩上がりで堅調に推移しています。
- またターゲットとなる顧客層を個人事業主も含む中小規模事業者とし、平成20年に開設した自社サイト等のインターネットを活用し、低コストで顧客にアプローチしています。なお、当期においては売上の9割超の受注をインターネット経由で行っています。
- セグメントはひとつであるものの、主な収益は飲食店・医療機関向けに販売するサービス部門と作業服・事務服を販売するオフィスワーク部門から構成されており、当期において、集客指標であるユニークユーザー数はいずれの部門も増加しています。この増加は主にスマートフォンへの対応による新規顧客の獲得と、接客品質の向上によりリピート顧客の増加によるものです。
会社の利益構造
- 販売費及び一般管理費の構成要素として大きいものは、人件費、広告宣伝費、運賃です。自社スタッフによるサービスの差別化をビジネスモデルの特徴と挙げており、平成24年12月期で19名であった従業員が当期に59名に増加していることから、今後も事業拡大に伴い人件費が増加していくものと考えられます。
会社の資本構成
- 当期の自己資本利益率は30.9%であり、自己資本比率54.42%となっています。
- 配当政策として、平成27年12月期(以下、前期)より1株当たり4,000円の配当を行っています。
PER(予想株価収益率)
- 当期の1株あたりの純利益は233円65銭です。また、想定発行価格2,460円となっています。
企業価値に影響を与える外部的要因
- 物流拠点の集中化を行っており、商品の納入から出荷にいたる一連の業務は福井県で行われています。災害等の発生に伴い適切な対応が出来ない場合は、事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。