公認会計士が転職に成功するための3つのポイント
公認会計士として監査法人勤務を経て、その次のキャリアとしての転職を成功させるためにはどういう意識を持つべきか、これまで多くの会計士の転職を見てきた経験から3つのポイントにまとめてみました。
1.やりたいことを明確にする
自分が一体何を求めているのかということは、意外とあいまいになりがちです。公認会計士が活躍できる職場はたくさんありますが、年齢や経験などの条件および自分の希望によって、現実的な選択肢は自ずと限定されてくるのも事実です。
自分が譲れない点を明確にすることが大切で、以下のように具体的なイメージを持ち、実際に書き出してみましょう。自分が何をしたいのかを曖昧にしていると、転職後に後悔してしまうことになります。
- 給料は下げたくない
- ワークライフバランスを重視したいので残業の少ない職場がいい
- 公認会計士としての経験を生かしてM&A関連のアドバイザーに挑戦してみたい
2.やりたくないことを明確にする
現職において、残業が多いから、上司と考え方が合わないから、仕事内容に不満があるから、給料が低いから、などの消極的な理由で、とにかく辞めたいという気持ちが先行する場合も多いと思います。
そんなときには「次はこんな職場は避けたい」「こんなことはやりたくない」という点を具体的に書き出してみましょう。
この点をあいまいにして転職すると、一時的に不満は解消するものの、また同じような悩みが出現してしまう可能性が高いです。
これは筆者が関わった公認会計士のCさんの話です。
Cさんは、大手監査法人に5年ほど勤務。そろそろ一通り経験できたと感じ、「ここで次のステップへ進んで、何か新しいことへ挑戦してみよう!」と考えるように。また、残業がかなり多く、仕事ばかりの5年間を送ってきたので、少し気分転換したいという思いもあり、転職活動を始めました。
ところが、Cさんには具体的にやってみたいと思う職種などのこだわりが特にありませんでした。 そこで色々検討していたところ、外資系コンサルティング会社を発見。その高い給与水準についつい惹かれてしまい、面接を受けてみると採用決定! 順調な転職活動に当時は大喜びでした。
しかし、いざ業務を開始してみると、監査法人時代以上のハードワーク・・・。転職から、1ヶ月。早くも退職を考えるようになってしまいました。
Cさんの場合、監査法人時代に残業ばかりのハードワークが嫌で、それが転職を決意する原因の一つになっていたのですから、転職後のコンサルティング会社の業務は、そこまでしてもやりがいを感じられる業務かどうか、冷静に考える余地はあったはずです。
意外と単純なことですが、色々と目移りしないように、やりたくないこともしっかり決めておくことが大事です。
3.転職活動についてよく研究する
今まで監査法人でしか勤めたことのない公認会計士の場合は、自己をしっかり見つめた上での就職活動や転職活動を経験したことがない人が多いです。転職活動には、ある程度のコツやノウハウがあるのも事実ですので、転職エージェントに登録し、履歴書・職務経歴書の書き方や、面接時のポイントなどを研究するとよいでしょう。
また、現職を退職する前に転職活動を行うこともポイントの一つです。転職前に長期の旅行に行きたいなどの特別な目的がある場合以外は、退職する前に次の職場の目途をつけておかないと、収入面はもちろん、精神的にも不安が先行し、転職活動に影響が出てしまう可能性があります。
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