今は、ネット、テレビ、紙、リアルコミュニケーション、あらゆるところから情報を得られる世の中です。 私たちは、お客様と対話をするにあたって正確な情報を適量持っておく必要がありますが、 周りの公認会計士はどのように情報を集めているのでしょうか。

会計士にとっての定番から一風変わったものまで、情報収集の手段の一例を集めてみました。

【時事・専門情報】

日経ヴェリタス(日本経済新聞社)

毎週日曜日に発行される、主に投資者向けに分析された金融関係や企業の情報が盛りだくさんの新聞です。投資者の保護は会計士の使命でもありますので、その投資者にとっての重要な指標やマーケットの情報などを知ることは有用です。

経営財務、税務通信(税務研究会)

毎週月曜日に配信される、会計・税務に関する実務上のトピックを集めた専門誌です。会計士にとってはとても身近な専門誌といえるでしょう。情報量が多いため、まずは題目だけ目を通し、あとから必要に応じて辞書代わりに検索して読むかたも良いでしょう。

ワールドビジネスサテライト(テレビ東京)

毎週平日夜に放送されている経済番組です。市場のニュース、企業の新商品や開発された技術のニュースなど、わかりやすく報道されています。

【対面で聞く話】

経験者の話

キャリアや実務面のことなどで悩んだときに頼りになるのは、経験者の話であると思います。事業会社への転職を考え始めたときにはその道を歩んでいる人の話、セミナー講師をしたいと考えているならすでに実績のある人の話、といった具合です。

ほかにも、会計処理等の検討にあたって基準に明文がなく解釈が必要となる場合、監査法人内の経験豊富な同僚や、転職して経理やコンサルティングで活躍している先輩などに聞いてみるとすぐにヒントにたどり着くこともあります。 このような生きた情報は、ネットで検索して得られるものより遥かに価値の高いものです。もちろん、情報をもらうばかりではなく、Give & Takeの精神をお忘れなく。

勉強会、研修会

同じ志や目的意識を持った方々と勉強会を開いたり、会計士協会やコンサルティング会社が開催する研修会に参加したりすることでも情報は得られます。特に主催者やセミナー講師の方が最前線の実務家の場合、持ち帰ってすぐに使える知識を得られることでしょう。

【その他】

会社四季報 未上場会社版(東洋経済)

上場会社の情報は比較的誰でもアクセスしやすい一方で、上場していない会社の情報はなかなか手に入りにくいものです。しかし、 この四季報は未上場会社の財務情報や役員構成等の情報がまとめられており、名前は知られていなくても優良な企業が多くあることに気づける、百科事典のようにワクワクする1冊です。

Twitter

情報の真偽は見極める必要がありますが、数あるSNSの中でも速報性が高いため、タイムリーな話題に触れられます。また、アカウントによっては個人の見解が多分に含まれて流れてくるため、同じ事象に対して自分とは異なる意見を目にすることで、視野が広がることもあります。

公認会計士として活躍するためには、必要な情報をキャッチアップできるようにアンテナを張っていることが必要です。しかし、情報があふれている中で、目的意識が明確でないままあれもこれもと浴び続けても、正確な知識や自らの意思として定着するものではありません。大切なのは得た情報をもとに自身がどのように考え、行動するかです。自分に合った情報収集のスタイルを確立し、得た情報を利用して活躍の機会を広げていきましょう。