会計士事務所・税理士事務所は、顧客のお金に係る問題に密接に関わるため、信頼を得られる存在にならなければなりません。全国には、レイアウトまで気を配っていない事務所も存在しますが、顧客からの信頼を得るほか、求職者へ職場の魅力を感じてもらうために、レイアウトの重要性は無視できません。

事務所はお客様や求職者にとっての印象を与える場所でもある

事務所に来訪する顧客は、面談する会計士・税理士の人柄や能力だけでなく、事務所に入った際に感じる雰囲気などから、その事務所に信頼感や安心感を感じることが多いです。特に、独立開業して間もない時期は事務所の知名度が低いため、その傾向が高く、事務所の雰囲気が原因で逆に信頼を失うこともあり得ます。例えば、顧客との面談は機密が守られるよう個室で行うなどの配慮が必要で、応接室のある物件を選ぶと良いでしょう。

求職者も同様で、プライベートな情報を含む採用面接は他人に聞かれたくありませんので、個室で行えるようにしましょう。このような配慮が、顧客や求職者へ安心感を与えます。

モニターやホワイトボードなど、細かな機器にも配慮

パソコン画面を映すモニターや、概略図やポンチ絵などを書いて共有できるホワイトボードなどを応接室や会議室へ配置することも重要です。最近では、多くの民間企業や官公庁等がモニターを設置しておりますが、会計士事務所であれば、資金繰り表の操作や各種税金の試算をその場で顧客に見せながら行うことができます。その場で完結するため業務効率が上がるほか、ペーパーレス化による環境配慮のアピールにもなります。

固定座席は必要か

事務所職員が執務するスペースは、フリーデスクがお勧めです。従業員数が増えてくると限られたオフィス面積を効率的に活用する必要がでてきますが、フリーデスクは固定座席と比べて一人当たりのスペースが小さくなるので有効です。従業員が増えオフィスが手狭になってからフリーデスクへ変更するより、独立開業の時からフリーデスクを採用し職員にも早い段階から慣れてもらうと、より良いでしょう。

来訪する顧客や求職者へ信頼感・安心感を与えるために、また、オフィス面積をより効率的に活用するために、独立開業の段階から事務所のレイアウトまで配慮することをお勧めします。事務所の成功を後押しするでしょう。