会計士独立コラム:顧客獲得の取り組み方

会計士事務所・税理士事務所を独立開業後、多くの会計士にとって、事務所のトップラインを上げ経営を安定化させるために顧客を獲得することが最優先事項となるでしょう。顧客獲得には多様な方法がありますが、開業直後の時期にはホームページを基点とした集客を推奨します。
まずはホームページが重要
会計士事務所・税理士事務所の顧客獲得方法は、その他の業種と同様に、プッシュ型とプル型に大別できます。ご存知と思いますが、プッシュ型とは、新設法人などへDMを送るなど自ら仕掛けて潜在顧客へアプローチする方法です。一方、プル型とは、ホームページ、ブログ、ルート(紹介)、出版、セミナーなどを通し認知拡大を図り、顧客からのアクションを待つ方法です。
プッシュ型と比べてプル型は値引き競争が起こりにくく、限られた人員でも活動できる点がメリットです。一方、問い合わせの獲得まで時間がかかるうえ、手段によっては多大なコストがかかる点がデメリットです。
そこで、独立から間もない時期に起点としていただきたいのが、ホームページです。ホームページは、広告をかけることで、比較的スピーディに問い合わせを受けることができるうえ、費用対効果の検証が行いやすい集客手段です。つまり、プル型のメリットを残しつつ、プッシュ型のデメリットが小さいと言えます。
ホームページを、まるで営業マンを雇うかのように稼働させるには、事務所をまだ知らない人にアピールできる機能を持たせる必要があります。逆に言えば、事務所の概要、所長のプロフィール、得意分野を列挙し紹介するだけでは、ホームページへの訪問者を増やすことも訪問者から実際に問い合わせを受けることも難しいでしょう。
具体的な方法は、士業に特化したホームページ作成サービス会社などへ相談されることをお勧めしますが、SEO対策、分かりやすく専門性を感じさせるコンテンツおよび無料相談などでホームページへの訪問者を増やす仕掛け作りが重要です。
ホームページ以外のチャネル
ここまでホームページを基点とすることの重要性を説明しましたが、事業会社と同様に、売上を安定的に伸ばすためには複数種類のチャネルを持つべきです。ホームページ上での最新情報の発信やオリジナルなコンテンツの追加と並行し、その他のチャネルの開拓を進めます。
具体的には、見込み客の紹介を狙った金融機関やその他士業へのアプローチ、問い合わせを狙った紙面媒体や出版、直接顔を合わせてアピールできるセミナーの開催などです。
分析を忘れずに
ホームページを基点としたチャネル開拓において忘れてはいけないのは、費用対効果の分析です。それぞれのチャネルで、投下したコスト、かけた時間、問い合わせ件数、契約件数等を定期的に分析し、改善を加えながら、チャネルのポートフォリオを強化していくことが重要です。
会計士事務所・税理士事務所として独立開業した後の顧客獲得方法として、ホームページを基点とした活動や、各チャネルの定期的な見直しの重要性について説明しました。集客獲得方法を検討する際に役立ちましたら、幸いです。

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