会計士事務所・税理士事務所として独立開業後、ホームページを顧客獲得ツールとして効果的に稼働させるための代表的な手法の一つが、リスティング広告です。リスティング広告の運用を代行する会社は多数あり、事務所のホームページを開設すればそのような会社から営業を受けることもあると思います。自ら運用する場合はもちろんですが、このような代行会社に期待通りの運用をさせるためにも、リスティング広告の基本的な仕組みや運用時のポイントを説明します。

中堅事務所も使い始めているリスティング広告

リスティング広告は、検索結果ページの上部に表示される専用の広告枠へ掲載される広告です。自然検索による検索結果より上に表示されるため、広告文を作った後も反応を見ながら継続して改善すれば、短期間でクリック数が増えます。そのため、独立開業から間もない時期や、税務相談などのオプション契約について期間限定のキャンペーンをアピールしたい時に特に効果的と言えます。

後述しますが、リスティング広告の効果を高めて事務所への問い合わせ件数を増やすには、「最適化」などと呼ばれる作業が必要です。そのため、中堅クラスの会計士等事務所でも、リスティング広告の担当者を決め、「広告文の修正」「除外キーワードの追加」「入札単価の見直し」などに時間と労力をかけているケースが多いです。仕組みを理解し運用することで、決算申告や税務顧問などの委託を検討する事業者にクリックしてもらう数や率を上昇させることができます。

運用する際のポイント

リスティング広告に係る各種ワードの意味や設定の範囲・方法などについては、様々な書籍等で解説されているため、ここでは、会計士等事務所における運用上のポイントにフォーカスして説明します。

まず重要なのが、地域設定です。事業者は自社オフィスの近くにある会計士等事務所と契約する傾向があります。地域によりますが、事務所から10〜20km程度の範囲に地域を絞ると良いでしょう。次に、キーワードの絞り込みです。会計士や税理士のワードで検索した場合、資格取得や就職に関する情報が多いことに気づきます。顧客獲得に無縁なこれらワードを除外キーワードに登録するか、マッチタイプを「完全一致」ないし「フレーズ一致」に設定することで、費用対効果を高めることができます。

今回は、事務所ホームページへの訪問者数を短期的に増やすことのできるリスティング広告について説明しました。その他のwebマーケティング手法と組み合わせ、事務所に合った方法で顧客獲得を目指して下さい。