【会計士インタビュー】自分の強みや得意分野をしっかりと把握しそれを活かせるビジネスモデルを構築
今回はJ-SOXや内部管理体制構築支援等で活躍している三浦さんにお越しいただきました。会計士.jobの活用方法や自分の叶えたいことに向けてどのように行動したか、色々聞かせていただきました。
三浦 直人 様
事業会社で5年程勤務後、「地元で家族を大事にしたい、仙台に戻りたい」という思いが芽生え、公認会計士資格を取得し有限責任監査法人トーマツの仙台事務所へ入職。8年ほど監査法人で勤務した後、独立を視野に税務の経験を積むためグループ内の税理士法人へ異動し、2年後に独立。現在は会計士業務と税務の2軸で活躍中。
1.キャリア概要、独立の経緯
――これまでのキャリアについてお聞かせください。
(三浦氏)
私のキャリアは、大学卒業後にグローバルな製造業に入社したことからスタートしました。そこで約5年程度、原価計算・原価企画、投資意思決定及び利益計画業務等、管理会計分野の経験を積みました。その後、公認会計士となり、数多くの企業の監査業務に従事しました。その過程で、さまざまな業種や企業の財務体制に触れることができ、非常に勉強になりました。会計士としての技術はもちろん、クライアントとの信頼関係を築く力や、課題解決に向けた提案力も鍛えられました。
独立を考えたきっかけは、キャリアの中で様々な経験をする中で、自分のスキルをもっとクライアントの為に発揮したいと感じたことです。大きな組織の中にいると、どうしても組織のルールやプロセスに縛られがちです。そこで「自分でクライアントと直接向き合い、彼らの成長にもっと貢献できる仕事がしたい」と思うようになり、独立を決意しました。
――独立を決意するにあたって、他にも動機となった要因がありましたか?
(三浦氏)
大きな要因の一つは、自分のスキルをもっと多面的に活かせる仕事をしたいという思いでした。監査法人では、どうしても「監査」に特化した役割が求められますが、私は経営戦略や財務アドバイザリーの分野にも強い関心がありました。それらを含めて、クライアントに広く価値を提供できる環境を求めた結果、独立という選択肢が最も適していると感じました。
2.独立初期の状況
――独立直後の状況はいかがでしたか?特に最初の1年はどのような状況でしたか?
(三浦氏)
独立当初は、正直に言って非常にチャレンジングな時期でした。大手監査法人にいた頃は、バックオフィス業務や営業などは全て法人が担ってくれていましたが、独立後はすべて自分でやらなければなりません。特に営業面では、既存のネットワークを活用してクライアントを獲得する努力が必要でした。
最初の1年は、新規クライアントを獲得するために、自分のスキルや経験をアピールしつつ、信頼関係を築くことに多くの時間を費やしました。特に中小企業やベンチャー企業が主なターゲットとなり、彼らの成長支援を通じて自分も成長できるという、相互に有益な関係を築けたと思います。
――その中で、特に難しかったことは何ですか?
(三浦氏)
やはり最も難しかったのは、安定した収入を得るまでの時間ですね。法人時代のように毎月決まった給与が入ってくるわけではなく、クライアントとの契約が結ばれるまでは不確実性が高い状態が続きました。そのため、収入が安定するまでの間、自分の生活費をどのようにカバーするか、非常に慎重に計画を立てる必要がありました。また、自分でスケジュール管理やプロジェクトの優先順位をつける力も必要でした。
3.会計士.jobの活用状況
――独立後、会計士.jobをどのように活用されていますか?
(三浦氏)
会計士.jobは、私にとって非常に重要なプラットフォームです。特に独立初期において、コンサルティング案件の獲得に大いに役立ちました。多くの企業の会計士を必要としている案件が掲載されており、そこから自らに合った案件を見つけて応募し、実際にブリッジコンサルティングメンバーの社員の方と一緒にクライアントワークをすることができました。
また、会計士.jobでは、案件の内容が非常に多岐にわたるため、自分が得意とする分野だけでなく、チャレンジしたい分野の案件にも積極的に応募しました。そうすることで、自分のスキルの幅を広げることができました。
――会計士.jobを利用するメリットは何ですか?
(三浦氏)
一番のメリットは、案件の幅広さと質の高さです。プラットフォームに登録されている案件は、どれも自分が得意とする分野にフィットしていることが多く、また顧客側のニーズもしっかりしているため、スムーズに契約に至ることができました。
――具体的にどのような案件に携わりましたか?
(三浦氏)
例えば、内部監査、内部管理体制構築、J-SOX整備・評価支援 の案件に多く携わりました。これらの案件は、私がこれまでのキャリアで培った知識や経験を活かせる場であり、非常にやりがいがありました。また、会計士.jobを通じて、クライアントとの長期的な関係を築くことができたケースも多く、結果的にリピート案件として繋がることが多かったです。
4.独立体験からの学び
――独立してみて学んだことや感じたことがあれば教えてください。
(三浦氏)
独立して最も強く感じたのは、自分の成長がダイレクトに仕事の成果に繋がるという点です。法人時代はチームでの業績が重視され、個人の成果が見えにくいこともありましたが、独立するとすべてが自分の責任であり、また自分の努力が結果に反映されます。また、顧客との信頼関係が最も重要であることを再確認しました。独立すると、一度築いた信頼が仕事のリピートや紹介につながることが多いです。そのため、クライアントの期待を超えるサービスを提供することが大切だと強く感じました。
――何か独立前に知っておけば良かったと思うことはありますか?
(三浦氏)
そうですね、独立前にもっと学んでおけば良かったと感じたのは、営業やマーケティングのスキルです。会計士としての技術は持っていても、クライアントを獲得するための営業力や、自己ブランドをどう構築するかについては、独立後に学びながら進めていく必要がありました。そうしたスキルは独立前から意識して身につけておくと、もっとスムーズにスタートできたかもしれません。
――挫折や困難はありましたか?
(三浦氏)
挫折も何度か経験しました。特に初期の頃は、クライアントとのコミュニケーションがうまくいかず、期待に応えられないこともありました。しかし、その都度フィードバックをもらい、次に活かすように努めました。失敗を恐れずにチャレンジすることが、最終的な成功につながると思います。
5.将来の目標とビジョン
――今後の目標について教えてください。
(三浦氏)
将来的には、自分の経験を活かして、より多くの中小企業やベンチャー企業の成長をサポートしたいと考えています。また、自分自身も事業拡大を目指しており、将来的には他の会計士やコンサルタントとチームを組んで、より大きなプロジェクトに取り組めるようにしたいです。
――その目標に向けて、今具体的に取り組んでいることはありますか?
(三浦氏)
とにかく目の前の仕事に全力投球すること、それに尽きると感じています。
6. これから独立を目指す方々へのメッセージ
――最後にこれから独立を目指す方々に向けて、メッセージがあればお願いします。
(三浦氏)
独立を考えている方々には、まず自分の強みや得意分野をしっかりと把握し、それを活かせるビジネスモデルを構築することをお勧めします。独立後は、自分のスキルを活かして価値を提供することが求められますが、それには自分の得意な分野を見つけることが大切です。また、独立はチャレンジングな道ですが、自分のビジョンや目標を持って進むことが成功への鍵です。失敗を恐れず、柔軟に対応しながら、常に学び続ける姿勢が大切だと思います。
また、ネットワーキングを怠らないことも重要です。特に独立初期は、人脈が非常に重要な資産になります。同業者との関係を大切にし、定期的に情報交換をすることで、新たなビジネスチャンスを得られる可能性が広がります。独立にはリスクもありますが、それ以上にやりがいがあります。自分の力で切り開いていくという経験は、何にも代えがたいものです。挑戦を恐れず、自分のビジョンを信じて前進してほしいと思います。頑張ってください!
インタビューを終えて
今回は三浦直人様にお話を伺うことができました。
事業会社勤務から会計士を目指し、さらに将来の独立を見据えて監査法人や税理士法人へのステップアップを計画されている姿勢が、大変参考になりました。特に独立を目指すにあたって、自分の強みをしっかりと整理し、それをビジネスに結びつけていくというアプローチは、独立を検討している方々にとっても非常に役立つポイントだと思います。また、首都圏以外で独立を希望されている方々にとっても、三浦さんのお話は非常に示唆に富んでいるのではないでしょうか。ありがとうございました。
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