【会計士インタビュー】公認会計士としての道を切り開く—独立から見えた未来のビジョン
今回は内部監査支援やJ-SOX支援等で活躍している平井さんにお越しいただきました。独立後の会計士.jobの活用方法や自分の叶えたいことに向けてどのように行動したか、色々聞かせていただきました。
平井真悟公認会計士事務所 代表
平井 真悟 様
総合電機メーカーに営業企画として3年間勤務した後、会計大学院へ進学し在学中に公認会計士試験に合格。2つの監査法人で監査業務とアドバイザリー業務を経験し、2021年に独立。
現在は個人事務所で内部統制や内部監査等の業務を中心にサービス提供する傍ら、会計士.jobでも得意とする同分野で活躍中。
1.キャリア概要、独立の経緯
――独立されるまでのキャリアの概要と、独立の経緯についてお聞かせください。
(平井氏)
大学卒業後は総合電機メーカーでロジスティクスや販促に関わる仕事をしておりました。当時の会社はあまり業績が芳しくなく、グループ再編の過程で一部の主力事業から撤退するとの噂を耳にしたことで、自分のキャリアに不安を感じ、食いっぱぐれのなさそうな公認会計士の資格を取得することにしました。会計大学院に通いながら資格を取得した後、大手監査法人で監査業務を4年間、別の大手監査法人でアドバイザリー業務を4年間経験し、2021年9月に独立しました。
――会計士として独立を決意された背景は何でしょうか?
(平井氏)
好条件の監査役のオファーを受けたことが、監査法人を退職したきっかけです。最終的にはそのオファーが実現せず監査役には就任できなかったのですが、すでに監査法人には退職する根回しをしてしまっていたので、今更退職を撤回するのもカッコ悪いと思い、そのままの勢いで独立してしまいました。 時間や収入面で自由が欲しかったこと、業務範囲を得意分野に絞れるということも独立を決めた要因の一つです。
2.独立初期の状況
――独立初期はどのように案件を獲得されていたのでしょうか?
(平井氏)
独立したばかりの頃は、収入の柱を3つに分けて考えていました。 1つ目は会計士.jobを通じて紹介された案件です。 2つ目は個人で受注した案件で、以前の仕事仲間や、セミナーなどで知り合った方々からのご紹介によるものが多かったです。「断らない」をモットーに、様々な案件にチャレンジし、自分の長所を生かせる業務範囲を見つけることを意識していました。 3つ目は監査バイトです。独立初期は安定収入を確保するために、監査バイトを行っていました。
――監査バイトを早期に終了されたとのことですが、どのような経緯でそうなったのでしょうか?
(平井氏)
独立初期は、監査バイトを収入源の1つとして考えていましたが、半年ほどで辞めることにしました。ありがたいことに、会計士.jobや個人のクライアント様からのご依頼が予想以上に増え、監査バイトを続ける時間的ゆとりがなくなったためです。
3.会計士.jobの活用状況
――独立後、会計士.jobをどのように活用されていますか?
(平井氏)
会計士.jobには、独立を見据えて2021年6月に登録しました。最初にご紹介いただいた案件は過度に緊張していましたが、担当マネージャーの手厚いサポートにより成功裡に終えることが出来ました。独立後の初案件で自信をつけることができ、当時関わって下さった皆様には深く感謝しています。
――会計士.jobを通じた仕事の進めやすさはいかがですか?
(平井氏)
会計士.jobの魅力は、案件のマッチング精度の高さと、マネージャーの方々の手厚いサポートです。特に、仕事の進め方に迷った時に相談できる体制が整っている点を心強く感じています。また、成果物のフォーマットや他社事例など、業務を進める上で必要なツールや情報が揃っているため、円滑に仕事を進めることができています。
4.独立体験からの学び
――独立後の仕事のバランスについてお聞かせください。
(平井氏)
独立後は、仕事を断らずにどんどん受ける方針で進めていたため、比較的忙しい日々が続いています。土日祝日も関係なくなってしましました。今後は、仕事の「量」より「質」にフォーカスし、案件数を絞ってより丁寧に対応することを心がけようとしています。
――独立後の失敗談はありますか。
(平井氏)
先に申し上げたことと重複しますが、休日がなくなってしまったことです。平日はクライアント様とのコミュニケーションと緊急対応、土日祝日は作業と調べものの時間になっています。
5.将来の目標とビジョン
――今後の目標と将来のビジョンについて教えてください。
(平井氏)
今後の目標は、既存のクライアント様に対してよりきめ細かいサービスを提供することです。最近は、多くの案件を抱えることのリスクや限界を感じる場面が増えました。しばらくは新規案件の開拓はせず、既存のクライアント様との信頼関係を深めることを大切にしようとしています。また、時間を確保することで自身のスキルアップにも時間を割くことができると考えています。 また、将来的には、スタッフを増やして事務所の規模を拡大したいと考えています。自分一人で対応できる仕事量には限界があるため、信頼できるスタッフとチームを組み、より高い品質のサービスをクライアント様に提供できる体制を構築します。
6. これから独立を目指す方々へのメッセージ
――これから独立を考えている人に向けてアドバイスをお願いします。
(平井氏)
監査法人での経験は、独立後の大きな財産になります。私のように内部監査や内部統制を主な守備範囲とする場合は、日々の業務がそのまま独立後に役立つのはもちろんのこと、提案から契約・納品までの監査法人内の諸手続や、クライアント様との関係構築の経験など、すべてが役に立ちます。 また、監査法人には超大企業の一大プロジェクトや、国家プロジェクトに参画する機会もあり、独立後はなかなか経験できない難度の高い業務にチャレンジすることができます。現状の課題をどう分解して解決していくのか、プロジェクトマネジメントはどうあるべきか等を学ぶには最高の環境です。 若手の会計士の方には、ぜひ所属する監査法人での仕事を大事にしてほしいと思います。
インタビューを終えて
今回は平井真悟公認会計士事務所代表の平井真悟様にお話を伺うことができました。
事業会社勤務から会計士を目指し、そして独立されるまでの経緯を赤裸々に語っていただきました。独立までの道のりはまさに十人十色であると改めて感じました。また、若手の会計士に向けて、監査法人でしか得られない経験や、法人内での貴重な学びを全力で取り組むことの重要性を熱く語っていただき、大変印象に残りました。 独立やフリーランスは会計士としてのキャリアの一つの選択肢であり、それまでの過程で得られる経験がその後の大きな財産となることを再認識しました。 貴重なお話を本当にありがとうございました。
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