公認会計士による新規上場企業の財務分析【シェアリングテクノロジー株式会社】

公認会計士の視点から、今注目の新規上場企業を紹介し、財務分析を行います。
飲食店ユニフォームをはじめとした、作業服、事務服、レインウェアの通信販売を扱うユニフォームネクスト株式会社について企業分析を行いました。
平成24年9月期から平成28年9月期(以下、当期)までの財務情報を用いて、公認会計士の視点から財務分析を行いました。
会計士の5期間財務分析
飲食店ユニフォームをはじめとした、作業服、事務服、レインウェアの通信販売を扱うユニフォームネクスト株式会社について企業分析を行いました。
会社名 | シェアリングテクノロジー株式会社 |
証券コード | 3989 |
市場 | 東証マザーズ(上場:2017年8月3日) |
業種 | 情報・通信業 |
事業内容 | ライフサービス領域に関する『バーティカルメディアサイト』および総合プラットフォームサイト『生活110番』の運営、WEB集客にかかるコンサルティング業務など |
設立 | 2006年11月24日 |
従業員数 | 53名(2016年9月現在) |
代表取締役社長 | 引字 圭祐 |
事業戦略 | サービス提供者の非稼働時間を有効活用すべく、ユーザーとサービス提供者とのマッチングを実施 |
会計士の5期間財務分析
売上推移
- 過去5年間の売上高は概ね右肩上がりで推移しています。
- 単一セグメントであるものの、WEBマーケティングサービスとWEBコンサルティングサービスの2つのサービス区分に分類しています。なお、当期において売上の9割以上を前者により構成しています。
- バーティカルメディアサイトに対する問い合わせ数は、過去5年間で売上以上の成長率を示していることから、認知度の拡大に伴い、今後も需要は堅調に推移するものの想定されます。サービスの認知度に加えて、外部環境としても高齢者の人口比率は2010年の23.0%から2060年には39.9%まで拡大すると予測されており、単身高齢者からの一定の需要が今後も見込まれるものと考えられます。
会社の利益構造
- 売上原価として構成されているのは、賃借料のみであり、非常に高い売上総利益率になっています。
- 一方、販売費及び一般管理費の構成要素として大きいものは、広告宣伝費と外注費であり、両者はそれぞれマーケティング施策及びシステム開発に関連することから、事業拡大に応じて、販売費及び一般管理費も増加すると考えられます。
- また、ライフサービス領域におけるバーティカルメディアサイトを193サイト(2017年5月31日現在)展開していますが、リソース不足の観点から上位35サイトに限定して改良が行われています。今後の集客力向上の観点からは未改良サイトへの改良着手が必要となる一方、利益率向上の観点からはより高い集客を見込める特定のサイトへの注力が必要と考えられます。
会社の資本構成
- 当期の自己資本利益率は14.5%であり、自己資本比率36.3%となっています。
PER(予想株価収益率)
- 当期の1株あたりの純利益は4円27銭です。また、想定発行価格は1,560円となっています。
企業価値に影響を与える外部的要因
- ユーザーとサービス提供者の相対取引であり、サービス提供者の品質がユーザーの満足度に結びついています。事業拡大にあたって、今後もサービス提供者の拡大が必要となりますが、サービスレベルの維持が困難となる場合には、事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
- ライフサービス全般において、ユーザーとサービス提供者とのマッチング事業を行っており、UberやAirbnbなど特定の領域に特化したサービスが拡大した場合には、ユーザーがより専門性の高いサービスを求め、他社サービスへの切り替えを検討する可能性があります。

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