2016年12月17日(土)に、弊社Human Bridgeで第4回独立会計士塾が開催されました。

独立会計士塾は、独立して活躍されている会計士の方を講師としてお呼びし、独立に至った経緯や、独立のスタイル・魅力などをお話いただく企画です。このコラムでは、開催された独立会計士塾の内容を要約して紹介します。

第4回は、海外事業に特化し、会計士業界において差別化戦略を展開するCaN International Group代表の大久保昭平先生をお招きし、これまでの実体験を語って頂きました。

会計士業界における差別化戦略
~海外事業に特化する~

【セミナー内容(要約)】

知識よりも思考力で勝負
  • ルーチンワークの前段階で、課題抽出・ソリューションにより価値を提供
  • 各国の法制度などの知識を自分で抱え込まず、現地のプロと上手く協力する
  • 特に海外は何があるか分からないため、顧客の期待値を必要以上に上げないことも大事
日本でやれることは日本でやる
  • 無理に海外現地拠点を増やさない。むしろ自社拠点があると制限されることもある。
  • 現地協力パートナーの選定・コントロールがポイント(ノウハウは参加者限定公開)
ブランドが大事
  • JETROとの協力関係は重要
  • 自社拠点は必ずしも必要ではないが、あると海外に実際にいるという見せ方ができるので、ケースバイケースで対応
  • 書籍・セミナーによるマーケティング
  • 会計事務所からの紹介も多く、信頼される体制作りが重要

【編集後記】スタッフコメント

大久保氏のビジネスモデルは、よく考えられているとともに、見せ方が上手いと感じました。現地拠点がない点など、通常であれば弱点と考えてしまうところを、強みと捉え、実際にこれを利用してビジネスを広げていく手法は、大久保氏の話を聞いていると出来そうな気がしてきますが、実際には相当な行動力が必要になることは言うまでもありません。また、大久保氏はとても気さくな方で、参加者の質問に丁寧に答えられ、ここに掲載できないオフレコのお話も多くありました。皆様にもぜひ臨場感を感じてもらいたいと思います。
今後、第5回目以降も定期的に開催していく予定です。皆様のご参加をお待ちしております!!

受講者の声

”日本にいながら日本企業に対する海外進出コンサルティングをされているビジネスモデルがすばらしいと思いました。”

”会社の立ち上げから軌道に乗せるまでに何をしたか、という話が参考になりました。”

”国際業務に携わる会計士は少なくないと思いますが、このようなビジネスモデルで成功されていることは意外で感心しました。”

”海外ならではのエピソードや苦労話が聞けて面白かったです。”

【大久保 昭平(Shohei Okubo):公認会計士

1980年、高知市生まれ。
2003年、新日本監査法人(現新日本有限責任監査法人)入所。マネージャーとして国内外の様々な業種の大手企業に対して会計監査及びコンサルティング業務を行う。
2010年、シンガポールに渡りSCS Global Groupに参画。シンガポール及び日本の監査法人のパートナーとして会計監査、財務デューデリジェンス、各種コンサルティング業務に従事する。
2011年、SCS Global Financial Advisory Pte. Ltd.設立、代表取締役就任。クロスボーダーM&A、シンガポールIPO、国際税務、海外進出、事業戦略等に係るコンサルティングを行う。
2012年、日本に帰国しCaN International Group設立、代表に就任。
CaN Internationalでは、グループ経営管理、クライアント開発、各種コンサルティング業務に従事する。
専門はコーポレート・ファイナンス、経営戦略、会計監査、国際経済。
日本公認会計士協会東京会経営委員会委員長。